例えば肩こりや、腰の状態が良くないとか、あるいは頭が痛いなど、人間は生きているとどこかの調子が悪くなりますよね。それは、人間に限らず日々生活をしていれば、体のどこかが悪くなってしまうというのは、これは仕方がありません。ただ、そんな悪い状態が続けば、社会生活をおくる上で支障をきたしますので、何かしらの施術をして治すということが必要になります。その一つの手段として鍼治療があります。
鍼治療とは何か
それでは、鍼治療とは何かというと、鍼(はり)を使用して様々な症状に対し、身体に適切な刺激を入れることで改善を促す治療法です。身体に多数存在する経穴(ツボ)を適切に刺激することで、本来持っている自己治癒力を高めることで、現在悪くなっている状態を人間本来の力によって治癒させることです。
鍼治療(針治療)をする場合には、人それぞれに合った長さと太さの鍼を選択するのですが、日本式の鍼(はり)は鍼管という筒状の棒の中に、鍼(はり)を挿入してから人に対して切皮、刺入していきます。この鍼管を仕様の特徴というのは、なるべく痛みがないというものです。これは、鍼を使う場合に施術を受けるお客様が、鍼に対して恐怖感を抱く人がかなりいますので、そういう恐怖を払拭するためにも、なるべく痛くない、優しい鍼(はり)の実現というのは、大変重要なポイントです。
また、鍼(はり)の材質にも違いがあります。現在は、使い捨ての鍼(はり)が一般的な為、素材はステンレスを使用している場合が多く、使い捨ての鍼(はり)は衛生面において優れているのが特徴です。結局鍼治療の場合は、太くて多数の人に対して施術を行うということもあり、衛生面や安全面というのも、とても重要なポイントとなります。
次に実際に具体的な鍼治療の効果というのはどういう効果があるのか、ご説明します。鍼治療というのは冒頭でも簡単にご説明をしたように、治療用に作られた鍼・針を使用することで行われる治療です。患者さんの状態の悪い特定の部位やツボに対して、鍼・針を刺入したり接触させることで、刺激量を調整し、健康的な身体作りの手助けをしてくれます。具体的な効能としては、鍼による刺激は自律神経系、内分泌系、免疫系等に作用します。その結果として、筋緊張の緩和や血液及びリンパ液循環の改善を促します。生体の恒常性(病気を自然に回復させる作用)そのものを改善させる働きがあると考えられています。また、諸説がありますが、痛みの軽減や抑制など鎮痛効果もあるとされています。
鍼治療の副作用について
このように様々な効果のある鍼治療ですが、副作用はあるのでしょうか、通説では副作用はないとされていますが、実際のところ調査をしますと、やはり副作用はあります。副作用の状態には個人差もあります。鍼治療をした後に、体全体がだるくなったという人もいますし、眠くなるという人もいる一方で、鍼治療は、鍼を身体に指す施術になりますので、人によっては出血する場合もあります。もちろん、施術する鍼灸師の方でも、そういうことがないように万全の施術を心がけて行っていますが、やはり、人間が行うことになりますので、出血や内出血などが起きてしまう場合もあります。あとは、これも個人差によってですが、鍼治療には、様々な金属で作られていますので、施術を受ける側において金属アレルギーのある人もいて、施術をした人がたまたま使った鍼の金属と体質が合わずにアレルギーが起きてしまうということもあります。ただ、これらの副作用というのは、あくまでも一過性のものというのが、現状のようです。ただ、副作用については、施術を受ける人の個人差もありますが、施術する側の技術や知識において、防げるものでもあるので、施術する側の日々の鍛錬をしっかりして、常に状態を向上させるという努力は必要であると言えるでしょう。